『ねこホーダイ』の炎上案件から考える、猫との関わりかた

雑記

どうもです、タドスケです。

「ねこホーダイ」サービス停止 全会員に返金手続き…月額380円新サービス“批判殺到”
 政府も、調査に乗り出していました。 ■「ねこホーダイ」SNSで批判殺到  のらねこバンクホームページ:「『一生責任を持って面倒を見る』、それだと高齢者や単身者はなかなか飼うことができません」  こうした問題を解決しようと、今月15日から始まった「ねこホーダイ」という新たなサービス。  月額380円を払えば、提...

猫のサブスクこと『ねこホーダイ』が炎上し、サービスを停止したそうですね。

保護猫(タイトル画像の子です)を飼っている身として、思うことをまとめてみようと思います。




「ねこホーダイ」とは?

まずは「ねこホーダイ」についてご存知でない方のため、簡単にまとめます。

ねこホーダイのシステム

ねこホーダイとは | のらねこバンク
『ねこホーダイ』とは、人と猫をつなぐプラットフォームです。会員制サービス『ねこホーダイ』では、猫を飼いたい人は提携シェルターの猫を無料で飼うことができます(会員への譲渡)。面倒な審査やトライアルもなく、高齢者の方でも大丈夫です。また、飼っている猫を飼えなくなった人は提携シェルターに猫を無料で引取ってもらうことができます...

公式サイト(そのうち消えるかも)によれば、『ねこホーダイ』のシステムは以下です。

  • 月額380円
  • 面倒な審査や厳しい条件は原則なし(「完全室内飼育」のみ)
  • 好きな猫を選んで譲渡してもらえる
  • 飼えなくなったら無料で引き取ってもらえる
  • 譲渡、引取可能な猫は一年間に一匹のみ

何が問題だったの?

ニュースやSNSの反応を見た限り、以下が主な炎上理由のようです。

  • 命をモノのように扱っている
  • 猫を飼うことへの責任が軽んじられている

「一年間に一匹のみ」という条件が会員規約ページにしか書かれていないのも、パッと見ただけの人に「猫をとっかえひっかえできる」という誤解を与えてしまったのではないかと推測します。

法的にもアウト?

環境省から以下の告知がされています。

改正動物愛護管理法では、 動物の飼い主は、その動物が命を終えるまで 適切に飼養する「終生飼養」の責任があることが 法律上明確にされました。

https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/h2508b/full.pdf

ねこホーダイでは

それならその「責任」を誰かが代わりに負えばいいのではないか

と書いてしまっているので、これはアウトでしょうね…

僕の意見

ここからが僕の意見ですが、「ねこホーダイ」の全てが悪いワケではなく、「救われる猫を増やしたい」という想いには賛同できます。

ただ、もっと上手いやり方・言い方があったのではないかと思うのです。

責任を負うのは当然

誤解がないように断っておきますが、僕も「生き物を飼うなら最後まで」というのは100%同意していますし、先代の猫は最後まで愛情込めてお世話しました。

今の猫ももちろん最後まで面倒を見る覚悟です。

ネーミングの悪さ

まず「ねこホーダイ」という名前がダメです。

これでは猫をモノ扱いしていると言われても仕方ないです。

「みんなで猫を助ける」という考えが伝わるよう、「里親ネットワーク」のような名前だったら、イメージはだいぶ違ったんじゃないでしょうか。

猫を「みんなで飼う」のはダメなこと?

「1人じゃ飼い切れないなら、みんなで協力して猫を飼いましょう」というのはダメなことでしょうか?

それだけ聞くと、地域猫と性質は似ているように思えます。

飼い主のいない猫対策

↑ は僕が住んでいる東京都大田区の例ですが、地域猫については

これ以上増えないように去勢/避妊手術をした上で、みんなで適切にお世話しましょう

というのが基本スタンスのようです。

自宅の近所には猫が集まる公園があり、周辺の住人が交代で餌をあげたり、猫が雨風を防げる小屋を用意したり、公園内の糞を掃除したりしています。

近くに住んでいる身としては、庭に勝手に入ってきて糞をされたりして迷惑な側面はあるのですが、それで救われている猫もいるので、地域猫自体を禁止するのも違うかなと思います。

「屋外で好き勝手させて近隣に迷惑をかけたり、事故死の危険に晒したりするよりも、たとえ一時的であれ飼える人が順番に家で飼ったほうが良い」という考えには一理あります。

トライアルはあってもいい

猫を飼うにあたって避けられないのが相性の問題です。

お迎え元がペットショップだろうがブリーダーだろうが、家で飼ってみて初めてわかることは山ほどあります。

そのため、本格的に飼う前に試しに家で一緒に過ごしてみるのはアリなんじゃないでしょうか。

うちの猫を譲渡してもらった保護猫カフェでは、一通りの審査後にトライアル期間という、1週間家で過ごしてみてから「本当に飼うか」を決められる制度があります。

実際に先代猫は前のトライアル先でうまくいかずに戻ってきた子でした。

我が家にとっては、合わないのに無理して暮らし続けるよりも、うちに来てくれて本当に良かったと思います。

猫の気持ちもある

「合うかどうか」は飼い主だけでなく猫にとっても同じです。

たとえ飼い主が責任を持って世話をしても、猫にとっては合わない環境でずっとストレスを抱えて暮らすこともあり得るわけです。

手を尽くした飼い主が、それでも自分では力不足だと思ったなら、猫が本当に幸せに暮らせる家を探してあげるのも、ひとつの思いやりではないでしょうか。

「手軽に返せる」ではなく、「もしも」の時の保険として

最後まで飼うつもりでいても、やむを得ない事情は起こりえます。

定年後に猫を飼いたいという夫婦に対して、「あと15年生きられる保証はありますか?」と聞くのもだいぶ無理がありますよね?

ほとんどの家庭では問題なく飼えるはずなのに、一緒くたに「60歳以上だからダメ!」としてしまっては、本来救えたはずの猫も救えないのではないでしょうか?

「飼い主に不幸があったらこっちで引き取るので、それまで全力で世話してください」というような登録制度は、あっても良いのではないかと思います。

こちらで調べてみたところ、NPO法人で「永年預かり制度」というものがあるようです。

永年預り制度|猫について|北海道札幌市の保護猫団体「NPO法人 猫と人を繋ぐ ツキネコ北海道」

こちらのサイトには以下のように書かれています。

猫を「飼う」のではなく、
しかるべき準備をしていただいたうえで、お世話が出来なくなるその時まで、
猫を「預かる」という新しいシステムです。

(中略)

万が一、ご自身に何かあり飼育困難になった際は再度引き取りいたします。

預かっていただく為には、担当スタッフとの面談が必要になります。

https://tsukineko.net/mycats/takecharge/

「いざとなったら引き取れます」という点では、言っていることはさほど違いはないように思えますが、こちらの方がだいぶマイルドな感じがしません?

この制度を少し変更して、

  • 審査はあるが、ある程度の収入または資産のある成人ならOK
  • 飼う猫は選べる
  • 飼育方法について相談に乗ってもらえる
  • 費用は月額(「月会費」と言い換えた方が刺激は少ないかも)
  • 医療費などの「もしも」の高額出費も企業持ち
    →その分の保険料として月会費はやや高め
  • 餌やトイレ砂などは、猫に合ったものが定期的に届く
  • 飼い主の入院、死亡などの「やむを得ない」事情のときは企業側で引き取る

という感じにしたら、自由度と責任のバランスが取れそうです。

飼う以外の選択肢

ここまで実際に飼う場合について書いてきましたが、それとは別に

猫を飼っているのと似たような幸福感が得られれば、それで満足できる人もいるのでは?

という提案もしておきます。

例えば「一口猫主」なんてどうでしょう?

競馬には「一口馬主」という、馬主みんなでお金を出し合って競走馬のオーナーになれる制度があります。

競走馬なので「配当をもらえる」というのがメインですが、「自分がその馬の幸せに少しでも関与している満足感が得られる」という側面もあるのではないかと思います。

実際に競馬好きの奥さんにも聞いてみたところ、

(自分は高くて買えないけど)
好きな馬の餌代になるならやりたい。

と言っていました。

つまり実際に猫を飼えなくても、

  • 猫主の出資により、殺処分されるはずの猫を保護できる
  • 猫の世話は、できる人(組織)が責任をもって行う
  • 猫主は「自分がこの猫の幸せに関与している」という満足感を得られる

という仕組みが用意できれば、win-winの関係が築けるわけです。

猫主の満足感を増やすための仕組みとしては、

  • 猫主だけが入れる限定猫カフェ
  • 猫の様子を24時間ライブ配信し、猫主だけが観られるようにする

あたりが思いつきます。

「自分だけが特別」という感覚に人は満足感を覚えやすいものです。

多くの猫を救うためには?

以上、猫ホーダイの炎上を受けて思ったことを書きました。

言いたいことをまとめますと、

  • 譲渡条件を厳しくすることで、救われるはずの猫が減ってしまう可能性についても考えるべき
  • 一匹でも多くの猫を幸せにするためにどうしたら良いか、感情ではなく現実的な議論をするべき

です。

いち猫主として、世界中の猫が幸せになれることを願っています。

コメント

  1. […] […]

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