どうもです、タドスケです。
ここ最近ずっとプレイしていた『ユニコーンオーバーロード』をクリアしたので、感想を記事にまとめます。
戦略性
『ユニコーンオーバーロード』の戦闘システムは、『オウガバトル』シリーズに近いものになっています。
- キャラクターを組み合わせたユニット単位で行動
- マップ上を移動しながら敵の撃破や拠点の占拠を行う
- 戦闘は各キャラが順番に行動し、自動で行われる
ここに以下の要素が加わることで、奥深い戦略性が生まれています。
- 戦闘中の行動をカスタマイズできる「作戦」
- ユニット相性、スタミナ性による「無双」の防止
- 装備による戦略の広がり
戦闘中の行動をカスタマイズできる「作戦」
上で書いた通り、戦闘は自動で行われますが、大まかな行動内容は「作戦」でカスタマイズできます。
作戦を設定することで、キャラクターが状況に合わせて行動を変えるようになります。
- 残りHPが低い味方がいる時は回復、それ以外は攻撃
- 1ターン目で自己強化、2ターン目以降に攻撃
- 特攻のある相手を優先して攻撃する
設定した作戦が戦闘画面でうまく機能しているのを見たときは、なんとも言えない爽快感があります。
ユニット相性、スタミナ性による「無双」の防止
ゲーム内には多種多様なユニットがいて、ほとんどのユニットには「騎兵に強いが、弓兵に弱い」というような「相性」が存在しています。
また戦闘中のユニットには「スタミナ」が設定されていて、戦闘するごとに減っていき、0になると回復するまで動けなくなります。
これらのシステムにより、「最強キャラを揃えた1ユニットだけで無双」というのが難しくなっており、自然とたくさんのユニットを状況に応じて使い分ける必要が出てきます。
相手を見ながら編成を変えたり、「どのユニットをどこに向かわせるか?」ということを考えたりするのは、戦略SLGならではの楽しみです。
装備による戦略の広がり
各キャラクターの「装備」によっても戦略の幅は広がります。
装備には攻撃力などのステータスを上げるものだけでなく、「ヒール」などの特定のスキルが使えるようになるものもあり、
- 弱点を補う
- 強みを伸ばす
- 味方との連携を狙う
- 使いにくいけど好きなキャラに強力な装備をさせて活躍させる
といった楽しみかたができます。
救済策
ここまで書くと、戦略SLG が苦手な人には「難しそう」と感じるかもしれません。
しかし本作の良い点は、ゲームに行き詰らないための救済策が多く用意されているところにもあります。
難易度設定
難易度はゲーム内でいつでも変更できます。
いちばん簡単な「カジュアル」では敵キャラが弱くなるのに加え、ユニットのスタミナが倍になるので、ある程度なら「無双」もできます。
ストーリーだけでもかなりのボリュームがあるので、レベル上げに時間をかけたくない人は「カジュアル」で楽しむのもアリだと思います。
フリーステージ
ある程度ストーリーが進むと開放されるフリーステージでは、好きなだけ経験値・お金・勲章などを稼げます。
普通のステージだけを進めていると、どうしてもレベルや装備にバラつきが出てきてしまいますが、ここでキャラクターのレベルを揃えることでステージ攻略がしやすくなります。
また、仲間になった直後でレベルが低いキャラを素早く育てられるように、フリーステージクリア時にもらえる経験値アイテムは「〇レベル以下のキャラなら効果3倍」という設定がされています。
どこでもセーブ・やり直し機能
ゲーム内ではフィールドはもちろん、戦闘中ですらいつでもセーブができます。
拠点を制圧するたびにセーブしたり、ボス戦の直前でセーブしておけば、うっかりミスで初めからやり直し…なんてことも防げます。
また、セーブ直後にボスが倒せなくても「戦闘開始前に戻る」機能があるので、先に進めずに詰んでしまう心配もありません。
イベント
ゲーム内には非常に多くの固有キャラクターが出てきますが、それぞれにイベントが用意されています。
親密度が増えることで見られる「親密度会話イベント」には、主人公との会話だけでなく、ストーリー上全く絡みのないキャラ同士のイベントもあり、同人誌を読んでいるような楽しさがあります。
気になったポイント
欠点というほどでもないのですが、ここはさらによくできたかな?と思うポイントもまとめておきます。
「守備兵配置のためだけのキャラ作成」を強いられる
町や城を解放したあとは、仲間キャラを「守備兵」として配置しておくと定期的にアイテムを得られるシステムがあります。
序盤はストーリー上で仲間になった固有キャラを適当に置いていくだけで十分なのですが、ストーリーが進むにつれて「町の数>仲間の数」となるため、砦で汎用キャラを雇う必要があります。
終盤になってくると、守備兵専用のキャラを大量に作らないといけなくなり、作業感が増してしまいます。
守備兵の能力は特に関係ないようなので、「解放したら自動でアイテムゲット」でもよかったのでは?と思います。
一部に取り返しのつかない要素がある
どこでもセーブなどの親切なシステムが多くありますが、中には「取り返しのつかない要素」もあります。
イベントでプレイヤーが意図的に「仲間にしない」選択肢を選んだ場合はまだ納得感があるのですが、「店の在庫には限りがある」というのは、後になってから気が付きました。
僕はこれを知らずに序盤の余ったアクセサリーをまとめて売ってしまい、「新しい仲間用のアクセサリーが足りない」という経験をしました。
少なくとも「鉄の剣」や「ポーション」のような量産型のアイテムについては在庫を無限にして、強力なアイテムだけを「掘り出し物」として有限にすれば、売る時にも気を付けたかもしれません。
これを書いていて、ドラクエシリーズのお店で出てくる「それを売っちまうと二度と手に入らないかもしれないぜ?」というセリフを思い出しました。
今思えば、よく考えられたシステムだったんですね。
プレゼント
キャラクターとの親密度を上げるには以下の方法があります。
- 同じユニットにキャラ同士を入れて戦闘する
- 一緒に「食事」する
- プレゼントを贈る
この中で「プレゼントを贈る」については、「別になくてもいいかな?」と思えました。
プレゼントを贈る場合、以下の問題があります。
- プレゼントアイテムの数が限られている
- 主人公との親密度しか上がらない
- キャラごとに「好み」が設定されているが、調べるのが大変
プレゼント専用のイベントがあるわけでもなく、お金さえあれば何度でも、どのキャラの組み合わせでもできる「食事」のほうが、圧倒的に効率が良いです。
以前にプレイした「イース10」にもプレゼントシステムはありましたが、キャラごとに固有のイベントが見られたので、おまけ要素としての価値がありました。
このゲームはキャラ数が多いため、プレゼントシステムは合わなかったかもしれません。
まとめ
以上、『ユニコーンオーバーロード』をプレイした感想をまとめました。
いくつか気になるポイントを挙げましたが、全体の評価としては間違いなく名作だと思います。
細かいところまで丁寧に作りこまれたシステムにヴァニラウェアならではの世界観が加わって、僕にとっては忘れられない作品になりました。
戦略SLG、特に物語やキャラクターに魅力を求める人には、自信を持ってオススメできるゲームです。
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